ピルの中にはレボノルゲストレルという有効成分が配合されており、これが排卵を生じなくさせるために受精することはなくなります。
そのため、望まない妊娠が心配される性行為の後で摂取することで妊娠をしないようにコントロール出来るのです。
注意点としては性行為の後72時間以内に使用する必要があるということです。
時間の制限はありますが、レボノルゲストレルを摂取した場合の妊娠阻止率は81パーセントであると報告されています。
ではそのメカニズムはどうなっているのでしょうか。

女性の体の中に大きな影響を与える女性ホルモンですが、これをコントロールすることで不妊状態を改善したり妊娠をコントロールしたりすることが出来ます。
この女性ホルモンは主に卵胞ホルモンであるエストロゲンと黄体ホルモンであるプロゲステロンの2種類に分けられますが、生理周期の後半で重要な働きをすることになるのがプロゲステロンです。

女性の体内では排卵が起こる直前にはLHつまり黄体形成ホルモンと呼ばれるものが大量に分泌されますが、ここでプロゲステロンを投与されると大量の分泌が抑えられるのです。
その結果、排卵が起こらなくしたり遅延させたりすることが出来ます。
避妊用のピルに入っているレボノルゲストレルはこのプロゲステロンと同じ作用を持っているために、排卵を抑えて妊娠しないようにしているのです。

レボノルゲストレルには他にも着床障害を起こさせる働きもあります。
性行為をし、精子が卵子と出会って受精卵となってから子宮へ気に付着して発育を始めることを着床と言いますが、ここまで進んで初めて妊娠したということになります。
しかしこの間にレボノルゲストレルを投与するとプロゲステロンの作用で着床しやすい環境を早期に作ってしまうのです。
ですから受精卵が子宮内へやってくる頃には既に着床しにくい環境になってしまっているのです。
また、そもそも受精卵にならないようにする受精阻害作用もあります。

低用量ピルに避妊効果がある理由

低用量ピルはエストロゲンの量を避妊効果が得られる最低量まで低用化しているため中用量や高用量のピルに比べ飲んだ後の体調の変化も軽く抑えることができます。
低用量ピルには有効成分のレボノルゲストレルが含まれているものが多く、黄体ホルモンのプロゲステロンと同じ作用を持っています。
メカニズムは服用するとエストロゲンと類似プロゲステロンの働きにより実際には妊娠していないのに脳下垂体は妊娠したと感知します。
その為、排卵を促す黄体ホルモンのLHの分泌が抑制され、卵巣は排卵をしなくなります。
服用を中止すれば脳下垂体は妊娠状態が終了したと感知し、再び卵巣を刺激し排卵を促す働きをします。

他にも子宮内膜の増殖を抑え精子の着床がしづらい着床障害の状態にしたり、子宮頚管の粘液の粘度を高めて精子が子宮に入りにくくするなどの受精阻害作用もあります。
コンドーム等の避妊具に比べ破けることもなく性交の前に避妊ができる事も特徴の一つです。

低用量ピルは日本ではまだまだ少ないですが世界中で最も多く使われている経口避妊薬で、ドイツでは60%、ヨーロッパでは30%の女性が服用しているといわれています。
ほとんどの低用量ピルが1日1錠の服用でよく、女性が自分でコントロールすることができ望まない妊娠をしてしまうことも無くなります。
女性の身体のメカニズムを利用した作用なので卵巣や子宮を傷つけることもなく服用を止めれば妊娠をすることができる状態に戻ることができます。

低用量ピルには他にも女性ホルモンのバランスを整えるので生理周期が安定したり、生理痛や出血量の軽減、子宮内膜症の予防や改善等の効果もあり生理予定日のコントロールできる効果もあります。